BLOG

ブログ

四国 石鎚山 天狗岳山頂 相互リンクよう写真

■ はじめに

四国最高峰・石鎚山(1982m)は、古くから信仰の対象として人々に親しまれてきた名峰です。
成就社ルートはロープウェイを利用して標高1300m付近から歩きはじめることができ、比較的アクセスしやすいことから人気があります。

この日は、2025年11月7日、朝から快晴で歩き出すと汗ばむような陽気でした。
紅葉のピークは過ぎていましたが標高によっては色づきが残り、晩秋の穏やかな山の雰囲気を楽しめました。

今回は、
試しの鎖 → 一の鎖 → 二の鎖 → 三の鎖のすべてを登りで通過し下山は安全を優先して迂回路を利用 しました。
石鎚山の鎖場は決して簡単ではなく途中で動けなくなる方もいて事前に鎖場への慣れが必要だと改めて感じる山行になりました。

一方で、
登り下りともに“すべて迂回路”を使えば鎖場を通らずに山頂へ到達することも可能です。
ただし迂回路とはいえ階段が多く、標高差もしっかりあるため体力は必要になります。

 

■ 今回歩いたルート

ヤマレコ GPSによるルート軌跡写真 石鎚山

©国土地理院 ©ヤマレコ

成就駅 → 成就社 → 八丁坂 → 前社ヶ森 → 試しの鎖 → 一〜三の鎖 → 弥山 → 天狗岳 → 弥山 → 迂回路 → 成就社 → 成就駅
・距離:16.6km
・歩行時間:7時間08分
・累積標高:2166m

※ログを開始したのが駐車場だったためロープウェイ乗車分も距離、時間、標高に含まれます。

 

■ 成就社から弥山へ:写真で辿る石鎚山

▼ ロープウェイで成就駅へ

石鎚山ロープウェイ 下谷駅 カラフルなゴンドラと斜面に広がる紅葉

カラフルなゴンドラと彩り豊かな紅葉が印象的

快晴のおかげで眺望が良く、山麓から紅葉の色づきを眺めながら成就駅へ向かいます。

 

▼ 成就社の鳥居

中宮成就社 大鳥居 鳥居の先に見える石鎚山

鳥居越しに石鎚山の主稜線が見える印象的な場所です。

 

▼ 成就社〜八丁坂:晩秋の森を歩く
紅葉のピークは過ぎていましたが、落ち葉の道や低い日差しがつくる雰囲気がとても心地よい時間でした。

 

▼ 前社ヶ森付近から稜線を望む

前社ヶ森から見る石鎚山全景

弥山や天狗岳の岩峰がはっきり見えはじめ、いよいよ石鎚山の核心部へ向かいます。

 

■ 石鎚山の名物「鎖場」について

石鎚山の鎖場は、観光的な名物としても知られていますが、実際は高度感が強く、傾斜もあり、決して簡単ではありません。
途中で動けなくなる登山者もいます。
安全のためには以下が大切です。
三点支持(両手+片足 or 両足+片手)
足をしっかり置いてから身体を上げる
腕力だけに頼らない
体力・バランスに不安があれば 迂回路を使う判断 をする
鎖場の練習経験があると大きな安心材料になります。

 

■ 試しの鎖(48m)

石鎚山 試し注意書き注意書き

 

石鎚山 試しの鎖を見上げる

コンディションにより変わりますが、一の鎖よりも険しいと感じました。

 

試しの鎖を登り切ったところにある祠と下りの鎖場。

下る方が難しいのでご注意ください。

 

■ 一の鎖(33m)

石鎚山 一の鎖を登る登山者

足場は比較的多く、慎重に進めば問題ありません。

しかし、油断は禁物です!

 

■ 二の鎖(65m)

石鎚山で特に人気の鎖場。高度感が強く、景色は最高ですが緊張感もあります。

 

石鎚山 二の鎖途中で紅葉に染まる山々を見下ろす

途中から見下ろす紅葉の谷が美しく、とても印象的な場所です。

 

■ 三の鎖(68m・最長)

石鎚山 三の鎖を見上げる

石鎚山で最長の鎖。落ち着いて登ることが求められます。

 

石鎚 三の鎖 途中から登山者を見下ろす

休みながら登ってくる妻

ボルダリングの体験をしてて良かったと言ってました。

通常の鎖よりも重く握りやすいので頼りになりますが、腕力だけで登るのはとても危険です。

事前に鎖場や岩場に慣れておくと落ち着いて登れると思います。

他の方が簡単そうに登っているからと安易に挑戦すると、大きな事故に繋がる恐れもあるため慎重な判断をお願いいたします。

 

■ 弥山(石鎚神社頂上社)へ

石鎚神社頂上社の全景

まだ先は長いですが、のんびり進めてる日本百名山も63座目の登頂となりました。

三つの鎖を登り終えると、一気に視界が開けて弥山へ。
ここは多くの登山者が休憩する場所です。

 

■ 天狗岳(1982m)へ

石鎚山 天狗岳頂上にて頂上看板を手に持つ

写真で手に持っているものは金属製なので、けっこう重かったです。

弥山からさらに進むと、石鎚山最高点である天狗岳に到着します。
青空の下で見る稜線の迫力は圧巻です。

 

▼ ナイフリッジ

石鎚山頂上からみる天狗岳のナイフリッジ

絵に描いたようなナイフリッジです。

左右が切れ落ちた細い岩稜が続くため、慎重に進む必要があります。
風が強い日や雨などの時は特に注意が必要です。

かなりの高度感があるため高所が苦手な方は無理をしないように務めてください。

 

■ 下山は迂回路へ

石鎚山頂上から迂回路の階段 お登りさん お下りさん の文字か書いてある

登るよりはるかに難しくなる下山は、鎖場ではなく迂回路を利用しました。
金属製の階段や桟道が整備され、安定した歩行ができます。

 

石鎚山頂上からの迂回路 グレーチングで下が丸見え

下が丸見えなのですが、下りは左側を歩く。

 

■ 鎖場を使わない登り方について

石鎚山は、
登りも下りもすべて迂回路(鎖場を使わないルート)で山頂まで行くことができます。
ただし以下の点に注意が必要です。
鎖場を避けても 標高差は大きい
迂回路は 階段が多く、脚力が必要
特に下山では疲労が溜まりやすい
初心者は早めの行動開始が安心
無理をせず、引き返す判断も大切
鎖場への自信がない方でも挑戦しやすいルートではありますが、
体力づくりはしっかりしておく方が安全です。

石鎚山 下山の時に見た雲海

下山する頃には雲海も見ることが出来ました。

 

■おすすめ記事

同じ四国の「剣山」もあわせて読んでみてください。
静かな稜線歩きが心地よい山です。

画像をタップすると剣山の記事が開きます。

■ 終わりに

この日は天候に恵まれ、鎖場・稜線・晩秋の森と、石鎚山の魅力を存分に感じられる山行になりました。
鎖場は緊張感もありますが、登りきったときの達成感はとても大きいです。
石鎚山は信仰の山としてだけではなく、自然の美しさや登山の醍醐味を感じられる素晴らしい山だと改めて感じました。

関連記事一覧

  1. この記事へのコメントはありません。