【2026年版】富士山登山の持ち物|初心者向けチェックリスト
初めて富士山に登るとき、「何を持っていけばいいの?」と迷う方は多いと思います。
富士山は真夏でも山頂付近では気温が大きく下がり、風や雨によって体感温度も大きく変わります。
だからといって、不安だからと何でもザックに入れてしまうと、その重さが今度は登山中の負担になります。
この記事では、毎年富士山でお客様をご案内している登山ガイドの経験をもとに、1泊2日の山小屋泊を想定した持ち物と、初心者の方に知っておいてほしい準備のポイントをまとめました。
「必要なものはしっかり持つ。でも、余計なものはできるだけ増やさない。」
そんな考え方で、2026年の富士登山に必要な装備を確認していきましょう。

富士登山は、装備を整えるところから始まります。
目次
まず知っておきたい富士山の環境
富士山の装備を考えるうえで大切なのは、「夏だから暑いだろう」と平地の感覚だけで考えないことです。
晴れた日の日中は五合目でも暑く感じることがありますが、標高を上げるにつれて気温は下がります。
さらに早朝の山頂付近では0℃前後まで冷え込むこともあり、風が強ければ体感温度はさらに低くなります。
一方で、日差しが出れば暑くなり、雨が降れば一気に身体が冷えることもあります。
暑さ、寒さ、雨、風、強い日差し。
一度の登山でこれだけ違う環境に対応する可能性があるのが富士山です。
だからこそ、単純に「暖かい服をたくさん持っていく」のではなく、状況に合わせて調整できる装備を準備することが大切です。

早朝の富士山は夏でも冷え込むため、防寒対策が欠かせません。
富士山登山に必要な基本装備
まず、1泊2日の富士登山で基本になる装備を確認しておきましょう。
- 登山靴
- 上下セパレートのレインウェア
- 30L前後を目安にしたザック
- ザックカバー・防水袋
- ヘッドライト
- 手袋
- 帽子
この中でも、初めて富士山に登る方に特に確認してほしいのが登山靴です。
大切なのは、高価な靴を買うことよりも自分の足に合っていること。そして、購入した靴を本番まで一度も履かないというのはおすすめしません。
富士山では長時間歩くうえ、下山道には砂や小石の多い場所があります。ローカットよりも足首付近まで覆うタイプの方が使いやすいでしょう。
レインウェアは、上下が分かれた防水透湿性のある登山向けのものがおすすめです。
雨を防ぐのはもちろんですが、風が強いときには身体を冷やさないための防風着としても役立ちます。
ザックは、1泊2日の山小屋泊なら30L前後がひとつの目安です。
ただし「30Lなら何でもいい」というわけではありません。身体に合っていることや、必要な荷物を無理なく収納できることの方が大切です。
雨の日はザックカバーだけでは中まで完全に防げないこともあります。濡らしたくない着替えや電子機器などは、防水袋やビニール袋に小分けしておくと安心です。
そして、早朝や夜間に歩く予定ならヘッドライトは必須です。
「持ってきたけれど使い方が分からない」とならないよう、出発前に点灯方法や電池・充電残量も確認しておきましょう。
服装と防寒着はどうする?
「富士山に登るなら、登山用の服を全部買わなければいけませんか?」と心配する方もいます。
すべてを高価な登山用品で揃える必要はありません。
まず意識してほしいのは、汗を吸って乾きやすい吸汗速乾素材を選ぶことです。
日差しに肌が弱い方なら、長袖を選ぶのもよいでしょう。
防寒着にはフリースや薄手のダウンなどを用意し、そのときの気温に合わせて脱いだり着たりできるようにします。
山頂だけでなく、早朝や山小屋の外でご来光を待っている時間も思った以上に冷えることがあります。
靴下は登山用の中厚手程度を基本に考えれば十分です。
ここでも重要なのは登山靴との相性です。本番で初めて組み合わせるのではなく、実際に履いて歩いて確認しておきましょう。
山小屋泊で持っていくもの
1泊2日となると、「泊まるから着替えも洗面用品も……」と荷物が増えやすくなります。
しかし、山小屋はホテルとは違います。必要最低限にまとめるのがおすすめです。
- 耳栓
- 歯ブラシなど最低限の洗面用品
- 現金・小銭
- モバイルバッテリー
- ビニール袋・防水袋
- 必要に応じた最低限の着替え
耳栓は必須ではありませんが、周囲の音が気になる方にはおすすめです。多くの人が同じ空間で休むのが山小屋です。
また、富士山では水が貴重です。歯ブラシなどの洗面用品も必要最低限にしましょう。
支払いについてはキャッシュレスに対応している場所もありますが、通信状況なども考えて現金や小銭も用意しておくと安心です。
スマートフォンは写真撮影などで意外と電池を使います。必要な方はモバイルバッテリーも準備しておきましょう。
そして、私がお客様にもよくお伝えするのが着替えを増やしすぎないことです。
1泊2日のために上下すべての着替えを持つと、それだけ荷物が重くなります。
多少の汗は山では仕方がないと割り切って、どうしても清潔なものに着替えたい方は、下着や薄手のTシャツなど必要なものだけに絞るとよいでしょう。
水分・行動食・日差し対策
水分についても「たくさん持っていけば安心」とは限りません。
もちろん必要な量は持たなければいけませんが、水は500mlで約500g。2Lなら、それだけで約2kgになります。
私は500mlの飲み物を2本程度からスタートし、必要に応じて山小屋で購入・補給する方法をおすすめすることが多いです。
ただし、必要な水分量は天候や気温、体格、発汗量、ルートによって変わります。どこで補給できるのかも確認したうえで調整してください。
行動食は「自分が食べやすいもの」が一番。
ようかん、ナッツ、エネルギーバーなどがありますが、疲れていると普段なら好きなものでも食べにくくなることがあります。
初めての商品を大量に買うより、事前に食べてみて「これなら山でも食べられそう」と思えるものを選んでおくとよいでしょう。
さらに、標高の高い富士山では日差しも強いため、サングラスや日焼け止めも準備しておきます。
あると便利な装備
ここからは全員に必須というわけではありませんが、あると便利な装備です。
- トレッキングポール
- ネックゲイター
- マスク
- 絆創膏など最低限の救急用品
特にトレッキングポールは、長い下山で脚への負担を分散するのに役立ちます。
ただし、持っていくだけでは十分ではありません。長さの調整方法や使い方を、本番前に一度確認しておきましょう。
ネックゲイターは日差し対策や防寒に使えますし、マスクは乾燥対策だけでなく、砂埃が多い下山道でも役立ちます。
救急用品については、何でも持っていこうとするのではなく、絆創膏など自分で普段使用する最低限のものを準備しておけばよいでしょう。
荷物は増やしすぎない
初めての富士登山では、不安から「あれも必要かもしれない」「これも持っていこう」と荷物が増えがちです。
もちろん、安全に必要な装備を省くのはいけません。
しかし、必要以上に重いザックを背負えば、その荷物を登りから下山まで自分で運ぶことになります。
そのため、初心者の方には「何を持っていくか」と同じくらい「何を持っていかないか」も考えてほしいと思っています。
必要な安全装備はしっかり持つ。そのうえで、なくても困らないものは減らす。
これは私がお客様の装備を確認するときにも大切にしている考え方です。
本番前に一度使ってみる
装備が揃ったら、それで準備完了ではありません。
できれば登山靴を履き、本番で持っていく荷物をザックに詰めて、近所や低山を一度歩いてみてください。
実際に歩いてみると、「ザックが肩に当たる」「靴のこの部分が痛い」「思っていたより荷物が重い」といったことに気づけます。
レインウェアも、一度自分で着てみる。
ヘッドライトも、暗い場所で点けてみる。
トレッキングポールを持っていくなら、長さを調整して実際に歩いてみる。
こうした小さな確認を本番前にしておくだけでも、富士山で初めて使うよりずっと安心です。
富士山登山の持ち物まとめ
富士山登山では、たくさんの装備を持っていくことよりも、必要なものを理解して、自分に合った装備を準備することが大切です。
登山靴、レインウェア、防寒着、ヘッドライトなど、安全に関わる装備はしっかり準備する。
一方で、着替えや飲み物などは行程に合わせて調整し、ザックを必要以上に重くしないようにします。
そして、準備した装備はできれば本番前に一度使ってみてください。
富士山に立ってから「初めて使う」のではなく、事前に少しでも慣れておくことが、当日の安心につながります。
初めての富士山だからこそ、分からないことがあるのは当然です。
一つずつ準備を進めて、自分に合った装備で富士登山を楽しんでもらえたらと思います。

しっかり準備を整えて、自分に合ったペースで富士山を楽しみましょう。
Summit Push Mountain Guideでは、富士山をはじめ、プライベートガイドを中心に登山をご案内しています。
装備や登山計画について不安なことがあれば、ガイドをご依頼いただく際にご相談ください。
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